サプライチェーンマップ
原資源 → 中間品 → 製品の流れを系統図で可視化します。各ノードをクリックすると、国別・企業別の生産シェアが表示されます。
※ノードをクリックするとシェアが表示されます。スマホでは横スクロールできます。
シェアデータは公開情報をもとにまとめた参考値です。最新の正確な数値は USGS Mineral Commodity Summaries・FAOSTAT・World Steel Association・SNE Research・IDC・S&P Global・World Nuclear Association 等の出典元をご確認ください。データの収集年は主に2023年で揃えています。
このマップで分かること
サプライチェーンマップは、リチウムイオン電池・半導体・鉄鋼・石油化学・レアアース・自動車など、 現代経済を支える 14 産業を、原資源 → 中間品 → 製品の流れで可視化した系統図です。
「EV のバッテリーはどの国の鉱石に依存しているのか」「半導体製造装置はどこに集中しているのか」「私たちの食卓の小麦はどこから来ているのか」—— ニュースで頻繁に登場するけれど、断片情報になりがちな現代経済の構造を、1 枚の系統図上で俯瞰するためのコンテンツです。
各ノードをクリックすると、そのノードに対応する国別または企業別の生産シェアが表示されます。 地理的・企業的な集中リスク(地政学リスク)が直感的に読み取れる作りにしています。
マップの読み方
ノードの色は流通段階(type)を示します。
- 資源(茶色): 採掘・採取される原料(鉱石・原油・穀物など)
- 中間品(オレンジ): 精錬・加工された素材(炭酸リチウム・ナフサ・合金など)
- 中核品(藍色): そのサプライチェーンの中心となる物品(Li-ion セル・エチレン・半導体ウェハなど)
- 製品(緑): 最終消費者が触れる完成形(EV・スマートフォン・衣料品など)
矢印(リンク)の太さは流通量や重要度の目安、色は流れる物質のグループを示しています。 シェアパネルはノードクリックで開き、データの統計年・出典機関を各パネルに明記しています。
収録 21 産業
- 電気・電子: リチウムイオン電池/太陽光パネル/半導体/スマートフォン
- 鉱物: 鉄鋼/アルミニウム/銅/レアアース/セメント
- エネルギー: 石油化学/天然ガス・LNG/ウラン・原子力燃料/石炭/水素・アンモニア
- 食品・農: 穀物・油糧種子/コーヒー/カカオ/化学肥料
- 輸送: 自動車(完成車)/天然ゴム→タイヤ
- 化学・特殊: 希ガス(He・Ne・Ar)
物品セレクタから切り替えてご覧ください。電池カテゴリには使用済みパック→黒色粉→再生金属のリサイクル経路も収録しています。
横断ビュー(共通リソース)
通常の産業別ビューが「ある産業をどう作っているか」を縦に追うのに対して、横断ビューは1つの共通リソースが複数産業へどう分配されているかを横に追います。 ある資源の供給途絶や中国精錬集中などの地政学リスクが、結局どの最終製品に効いてくるのかを1枚で読めるのが狙いです。
- 銅の用途横断: 銅の需要は電線50%/建材20%/自動車・電装10%/電池・電子部品5%/家電15%。EV1台で約80kg、ICE車の約4倍。
- アルミの用途横断: 輸送25%/建材25%/包装15%/電気・電子10%/機械・家庭用品25%。航空機重量の60〜80%・送電線(ACSR)の主導体材料。
- レアアース → 永久磁石 → 産業横断: 希土類鉱の精錬は中国87%。NdFeB磁石はEV・風力・家電・産業ロボ・防衛機器の回転駆動に必須。
セレクタの最上段「横断ビュー」グループから選べます。
主な見どころ
- EV と電池の上流依存: EV を起点にすると、Li-ion セル → コバルト・リチウム・ニッケル鉱石 → コンゴ民主・チリ・インドネシアまで遡れます。資源段階での集中リスクが一目で見えます。
- 半導体の地理的分業: ウェハ製造・露光装置・最先端パッケージの各層で、台湾(TSMC)・オランダ(ASML)・米国(NVIDIA・Intel)・韓国(Samsung・SK)に役割が分かれている様子が分かります。
- 石油化学はプラスチックの母: 原油 → ナフサ → エチレン/プロピレン → ポリエチレン/PET 樹脂と展開し、私たちが日常的に使う容器・繊維・フィルムにつながります。
- 食料は少数の輸出国に集中: 小麦・大豆の主要輸出は米国・ブラジル・ロシア・カナダなどに偏っており、地政学リスクの図が見えます。
- 「中核品」が交渉力の源泉: 各カテゴリの中核品(藍色)がボトルネックになっており、ここを押さえる国・企業が産業全体の交渉力を握る構造が読み取れます。
データの根拠と限界
各シェア値は参考値です。同じ品目でも統計年・統計機関によって数値に幅があるため、本マップはどの統計を使ったかを各シェアパネルに明記しています。最新の正確な数値は出典元の更新版をご確認ください。
中間品の分類粒度は産業ごとに異なります(半導体は前工程・後工程で分けるが、自動車は完成車中心など)。 可視化の見やすさを優先しているため、実態より単純化されている点はご留意ください。
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- 半導体サプライチェーンの地理学——なぜ台湾とオランダが鍵なのか(本マップの半導体カテゴリを背景に書いた解説記事)
ライセンスと引用
事実情報(産地・シェア値)には著作権は発生しません。図と本解説文は CC BY 4.0 で公開していますので、
出典明記(余標舎「サプライチェーンマップ」 へのリンク)でご自由にご利用いただけます。
引用例: 余標舎「サプライチェーンマップ」(https://rinzo-yohyosha.com/contents/supply-chain-map/)